文献综述
ナイダ(1964)は動的等価と形式等価理論を提出した。
彼は翻訳を言語横断的、文化横断的なコミュニケーション活動としてとらえている。
コミュニケーションの目的は、双方が意思疎通できるように情報を明確に伝えることである。
したがって、翻訳はまず意味を翻訳する必要がある。
言語が異なれば表現形式も異なるので、意味を翻訳するには言語表現の形式を変えなければならない。
翻訳の本質については、まず「動的等価性」、具体的には「意味から文体まで原語に近い自然な等価性をもって原語を対象言語に再現すること」という概念を導入した。
彼は、「翻訳を計るときにまず考えなければならないのは、その翻訳の読者がどのような反応をするかを調べ、その翻訳の読者の反応と原文の読者の反応を比較することである」と筆者が主張する。
ライス(1971)は「等価(equivalence)」の概念を基に、原文と訳文の機能的関係を中心とした翻訳評価の体系化を目標にした。
とはいえ、ライスの言う等価は従来の等価関連の研究で扱われていた単語や文章単位での等価とは異なるテキストレベルでの等価であり、言語の機能とテキストタイプ、そして翻訳戦略との関係に基づいた等価の実現を主張している。
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